自治体・団体向け「AI共創支援」が始動──最大10団体に無償セミナーと相談会
自治体や地域団体を対象に、AI相談会・職員向けセミナー・行政課題の解決支援をパッケージで提供する「AI共創支援プロジェクト」が始まりました。地方DXを加速させるこの動きの背景と、現場で活かすポイントを解説します。

自治体や地域団体を対象に、AIの導入から活用定着までを一気通貫で支援する「AI共創支援プロジェクト」が2026年5月に動き出しました。最大10団体を対象にAI相談会・職員向けセミナー・行政課題へのAI適用検討をパッケージで提供するもので、これまで「AIに興味はあるが、何から始めればいいか分からない」と手が止まっていた自治体や中小規模の団体にとって、具体的な一歩を踏み出す好機となっています。福知山市をはじめ地方の現場を見ていても、生成AIへの関心は急速に高まっている一方、庁内に専門人材がおらず検討が進まないケースはまだまだ多いのが実情です。
こうした共創型の支援プログラムが注目される背景には、自治体DXの「第二フェーズ」への移行があります。電子申請やRPAといった定型業務のデジタル化はある程度進んだ自治体でも、生成AIを使った住民対応の高度化や政策立案への活用となると、まだ手探りの段階です。総務省が掲げる自治体DX推進計画の改定や、2026年度から本格運用が始まったデジタル化・AI導入補助金の存在も後押しとなり、「まず試してみたい」という自治体が増えつつあります。一方で、ベンダーに丸投げして導入したツールが庁内に定着しなかった苦い経験を持つ自治体も少なくありません。だからこそ、職員自身がAIを理解し、自ら課題に適用できる力を育てる「共創型」のアプローチに関心が集まっています。
地方の中小企業や自治体がこの流れから学べるポイントは大きく二つあります。一つは「小さく始めて、成功体験を庁内に広げる」ことの重要性です。全庁的なAI導入をいきなり目指すのではなく、まず一つの課題──たとえば議事録作成の自動化や住民問い合わせ対応のFAQ生成──にAIを適用し、効果を見える化する。郡山市がマイナンバーカード窓口にAIを導入して書類作成時間を短縮した事例のように、住民が直接メリットを感じられる領域から着手すると、庁内の理解も得やすくなります。もう一つは「外部の知見を活用しつつ、内製化の種を育てる」視点です。共創支援プログラムの本質は、支援期間中に職員のAIリテラシーを高め、支援終了後も自走できる体制を作ることにあります。
具体的なステップとしては、まず庁内の業務棚卸しを行い、AI適用の優先度が高い業務を3〜5件洗い出します。次に、生成AIの基礎を学ぶ職員研修を実施し、「AIに何ができて何ができないか」の共通認識を作ります。その上で、優先度の高い1件に対してPoC(概念実証)を行い、効果測定と改善を繰り返す。この一連の流れを3〜6か月で回すのが現実的です。重要なのは、最初から完璧を求めないこと。まずは Google Workspace に組み込まれたGeminiのような、すでに契約済みのツール内のAI機能から試すだけでも、職員の意識は大きく変わります。
合同会社Gel-bananaでは、京都府福知山市の新町商店街「Tsunaga Room」を拠点に、自治体・中小企業向けのAI/DXセミナーやGoogle Workspace × AI の業務組み込み支援を行っています。「うちの規模でもAIは使えるのか」「職員研修をどう設計すればいいか」といったご相談に、地域の現場感覚を持ったメンバーが伴走いたします。お気軽にお問い合わせください(info@gel-banana.jp / TEL 090-5157-0165)。


