山梨県都留市が生成AIで答弁作成を効率化──自治体DX最前線の実践例
山梨県都留市が生成AIを活用した答弁作成の業務改革に踏み出しました。管理職層も驚くほどの変化が生まれつつある現場の動きと、地方の自治体・中小企業が生成AI導入で押さえるべきポイントを解説します。

山梨県都留市で、生成AIを庁内業務に本格導入するための全庁研修が行われました。注目すべきは、議会答弁の作成という自治体業務の「本丸」にAIを組み込もうとしている点です。私たちが京都府福知山市で自治体DX支援に携わるなかでも、2026年に入ってから生成AIの活用範囲が「広報・問い合わせ対応」から「政策立案・答弁作成」へと明らかにシフトしてきていると感じます。都留市の取り組みは、人口3万人規模の地方都市がこの流れの最前線に立っている好例です。
なぜ今、自治体で生成AI活用が加速しているのか。背景には、職員数の減少と業務量の増大という構造的な課題があります。総務省の調査では、地方公務員の総数はこの20年で約50万人減少しており、一人あたりの業務負荷は年々高まっています。とりわけ議会答弁の作成は、関連部署への照会、過去答弁との整合性チェック、政策的な表現調整など、多くの工程を短期間でこなす必要がある負荷の高い業務です。ここに生成AIを導入することで、過去答弁の検索・要約、たたき台の自動生成といった工程が大幅に短縮されると見られます。都留市では管理職層が研修に参加し「劇的に変わる」と評価したとのことで、現場のリアルな手応えがうかがえます。
この動きは、地方の中小企業にとっても重要な示唆を含んでいます。自治体がAIを使いこなし始めると、補助金申請や入札の要件にもデジタル対応が求められる場面が増えつつあります。また、自治体向けに提案・営業を行う企業にとっては、AI活用の知見そのものが差別化要因になります。たとえば「御社の業務にはこういうAIの使い方が合います」と具体的に提案できる企業は、従来型のシステムベンダーとは異なるポジションを確立できるでしょう。地方DXは自治体だけの話ではなく、地域経済全体のリテラシー底上げにつながるテーマです。
では、自治体や中小企業が生成AIの業務導入を進めるには、どこから手をつければよいのか。都留市の事例から見えるポイントは3つあります。第一に、管理職層を巻き込んだ研修の実施。現場担当者だけでなく意思決定者がAIの可能性を体感することで、組織的な導入判断が加速します。第二に、答弁作成のように「工数が大きく、パターン化しやすい業務」から着手すること。第三に、個人情報や機密情報の取り扱いルールを事前に整備し、安心して使える環境をつくることです。
合同会社Gel-bananaでは、京都府福知山市の新町商店街「Tsunaga Room」を拠点に、自治体・中小企業向けのAI/DXセミナーや、Google Workspace × AI の業務組み込み支援を行っています。「まず何から始めればいいか分からない」という段階からご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。メール: info@gel-banana.jp / TEL: 090-5157-0165


