RPAとDataSpiderを連携させる5つの実践手順と注意点
RPAを入れたのに手作業が減らない──その原因はシステム間のデータ連携が手つかずなケースが多いです。DataSpiderとRPAを組み合わせる考え方と実践手順を、現場目線で解説します。
RPAとDataSpiderは「画面操作の自動化」と「システム間データ連携」という異なる守備範囲を持ち、組み合わせることで業務自動化の効果が大きく高まります。RPAを導入した企業や自治体の現場では、「ロボットは動いているのにCSVの手渡しや転記が残っている」「基幹システムとクラウドサービスの間を人がつないでいる」といった声が少なくありません。RPAは人がPC上で行う操作を再現する技術ですが、データベースやAPIレベルでシステム同士をつなぐ処理は本来の得意領域ではありません。ここを埋めるのがDataSpiderのようなデータ連携基盤(EAI/ETL)の役割です。
DataSpiderはHULFTグループが提供するノーコード型のデータ連携ツールで、各種データベース、クラウドサービス、ファイルサーバーなど多様なシステムをGUIの操作でつなげられる点が特長です。RPAが「画面を通じた入出力」を担うのに対し、DataSpiderは「裏側のデータパイプライン」を担います。たとえば販売管理システムのデータを会計ソフトへ自動連携する、kintoneに蓄積した申請データを基幹DBへ夜間バッチで書き戻す、といった処理はRPA単体よりDataSpiderのほうが安定して回せます。近年はクラウドサービスの増加でシステム間連携の本数自体が増えており、RPAだけに自動化を任せる構成の限界が見えやすくなっています。
連携の進め方としては、まず現行業務を「画面操作が必要な処理」と「データの移動・変換だけで済む処理」に仕分けることが出発点です。前者はRPA、後者はDataSpiderに割り当てるのが基本方針になります。具体的には、(1)対象業務の作業フローを洗い出す、(2)各ステップを「画面操作系」「データ連携系」にタグ付けする、(3)DataSpider側で連携フローを先に構築してAPIやファイル出力で待ち受ける、(4)RPAロボットからDataSpiderのジョブをキックする、または逆にDataSpiderの処理結果をRPAが後続処理する──という順序で設計すると手戻りが少なくなります。連携の起点をどちらに置くかは業務特性で変わりますが、データ量が多い処理はDataSpider起点にするのが安定します。
つまずきやすいポイントは大きく三つあります。一つ目は「RPAで全部やろうとする」パターンです。画面スクレイピングでデータを取得しExcelに落とし別システムへ貼り付ける──という長大なロボットは、画面改修のたびに壊れます。データ連携部分をDataSpiderへ切り出すだけで保守コストが大幅に下がります。二つ目はエラーハンドリングの設計漏れです。RPAとDataSpiderを連携させると処理の境界が増えるため、「片方だけ成功してもう片方が失敗した」状態の検知と復旧手順を事前に決めておく必要があります。三つ目はライセンス体系の見積もり不足です。DataSpiderは接続先アダプタごとに費用が変わるケースがあるため、連携したいシステムの一覧を先に確定させてから見積もりに入ることをおすすめします。
RPAとDataSpiderの使い分けは、業種や組織規模を問わず業務自動化の精度を上げる汎用的な考え方です。自社だけで仕分けや設計が難しい場合は、外部の伴走支援を活用するのも有効な選択肢です。合同会社Gel-bananaでは、京都府福知山市を拠点に全国オンライン対応で、RPAやデータ連携ツールの選定から業務フローの再設計、補助金活用までワンストップでサポートしています。「どこから手をつければいいか分からない」という段階からでもご相談ください。お問い合わせは info@gel-banana.jp まで。
FAQ
- RPAとDataSpiderはどう使い分ければよいですか
- RPAはPC画面上の操作を自動化する技術、DataSpiderはデータベースやAPIレベルでシステム間のデータを移動・変換する技術です。画面操作が必要な処理はRPA、データの受け渡しだけで完結する処理はDataSpiderに任せるのが基本の使い分けになります。
- DataSpiderはノーコードで使えますか
- DataSpiderはGUI上でアイコンをつないでデータ連携フローを構築できるノーコード型のツールです。ただしデータ変換のロジックや接続先の設定にはシステムの基礎知識が必要になるため、完全に非エンジニアだけで運用するにはトレーニングや支援が要る場合があります。
- RPAとDataSpiderを連携させるとコストは上がりますか
- ツールが増える分ライセンス費用は発生しますが、RPA単体で無理に処理していた部分の保守工数やエラー対応コストが減るため、トータルで見ると費用対効果が改善するケースが多いです。導入前に連携対象システムを洗い出し、必要なアダプタ数でライセンス費を試算することをおすすめします。
